8月初めに開業したカナダ新永安集団傘下のAmericoトロント店もまた、実店舗とオンライン販売を結び付ける「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」方式を取り入れたクロスボーダーECのビジネスモデル構築に注目する。Americoは、EC大手の京東集団や物流大手の順豊エクスプレスと提携し、中国・カナダ貿易市場を開拓する。
中国は巨大な国内消費市場を抱えているため、中国政府はEC事業の成長に向け政策支援を行っている。一方、カナダのEC事業者が得ている政策支援は限定的だ。
中小企業についてはカナダ政府の充分な支援が得られない限り、中国のEC事業者と競争していくことはできないという。
ニセの輸入品が横行するEC市場では、製品供給ルートを掌握することが高い評価につながる。カナダ新永安集団の鄭萍CEOは、供給ルートの強みを活かし、地元の大手サプライヤーと直販体制を構築、供給元の信頼性を確保していると説明。