人民網日本語版 2015年08月26日13:57中国人民銀行(中央銀行)は25日午後、再び「金利・預金準備率の同時引き下げ」という大技を繰り出した。26日から金融機構の人民元預金・貸し出しの基準金利を0.25ポイント引き下げ、銀行の預金準備率も9月6日から0.5ポイント引き下げる。前回この措置が講じられてから、たった2ヶ月しか経っていない。人民銀行は、年内に2度にわたる「同時引き下げ」を実施した目的について、基準金利の誘導的役割を引き続き発揮させ、社会の資金調達コストを引き下げ、実体経済の持続的かつ健全な発展を支援するためとしている。専門家は、「人民銀行の措置は、疲弊した中国経済にとっても、荒廃した世界株式市場にとっても『恵みの雨』であり、市場の信頼感を立て直し、市場の圧力を緩和するものとなる」と指摘した。
■タイミングよく実施された「同時引き下げ」、下向き圧力を相殺
中国銀行国際金融研究所のシニアエコノミスト・周景トウ氏は、次のように指摘した。
今回人民銀行が「同時引き下げ」を実施したのには、主に3つの理由がある。1つ目に、中国経済の下向き圧力が依然として緩和されていないため。7月の投資、消費、輸出入、工業生産などの主な経済指標、およびサービス購買担当者景気指数(PMI)、対外貿易先行指数といった先行指標を見ても、経済は5、6月の安定した状態を保っておらず、安定成長の圧力が増した。ゆえに、社会の資金調達コストをさらに引き下げ、企業の投資と住民の消費を刺激するため、金利・預金準備率の同時引き下げが必要だった。2つ目に、世界の資本市場が最近激しく揺れ動いており、中国株式市場も暴落が続き、系統的な金融リスクが高まっている。金利・預金準備率の同時引き下げによって市場の信頼感を立て直し、市場の圧力を緩和することができる。3つ目に、外貨買取専用資金の減少、近頃の元安と資本流出という背景の下、預金準備率の引き下げは流動性供給につながり、市場の金利上昇圧力を和らげるのに役立つ。