「ファイナンスリースの発展加速は、資金調達ルートの多様化の一端を担う。企業の設備投資の増加、設備の海外輸出と国際協力を推進するには、銀行融資だけでは不十分だ。ファイナンスリースはすでに有効性が証明されており、将来性のある資金調達方式だ。実際に活用するにあたって、政府はリスク補償基金などの設立を検討することも可能で、関連業務の展開にもつながる」と、中国銀行国際金融研究所の高玉偉研究員は語る。
中国では、金融系のリース会社は、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が審査や監督監理を行い、銀行が後ろ盾となる。その他のリース会社は商務部が審査と監督管理を行い、信販会社に相当する。統計によると、金融系のリース会社は30社余り、信販系は3000社を超える。企業が設備など現物のリースバックを通じて資金調達を行った場合の調達コストは、銀行融資、信託、起債などと比較すると、リース料、手数料、保証金、増値税などを合わせても、銀行融資を10%程度下回る水準だ。
国銀金融租賃公司の王学東会長は、「銀行融資など既存の資金調達方法と比べ、ファイナンスリースは中小企業の技術革新や産業の高度化に強みを発揮する。ファイナンスリースを戦略的産業と位置付け、関連の成長促進策を打ち出す地方政府も増えている」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月27日