立秋を過ぎても夏のような暑さが続くなか、中国の重要な経済指標2項目も上昇している。国家発展改革委員会(発改委)が8月30日に発表した経済指標によると、中国の発電・電力使用と鉄道貨物輸送の状況が好転し、経済情勢がさらに上向いたことが明らかとなった。
8月1日から28日までの全国発電量・電力使用量は前年同期比2.97%増と、伸び率が前年同期を6.54ポイント上回り、前月を4.97ポイント上回った。また、鉄道貨物輸送も安定し、8月1日から27日までの1日あたり貨物積載車両数は前月に比べ1.2%増加した。
経済指標の回復は、経済的に大規模な東部の各省で目立ち、広東省や江蘇省などの省都では8月の電力使用量が増加。これを踏まえて発改委は、東部各省の経済成長率が、比較的高水準を保っていることを示したと指摘している。
中国人民大学の国家発展・戦略研究院の劉元春執行院長は、「毎日経済新聞」の取材に対し、経済成長が「新常態(ニューノーマル)」の新たな段階に入り、地域ごとの分化が大きな特色の一つとなったため、政策の重点も変える必要があるとの見方を示した。