中国人民銀行(中央銀行)が7日発表したデータによると、8月末の中国の外貨準備高は3兆5600億ドル(約424兆6千億円)で、7月末と比べて939億ドル(約1111兆2千億円)減少した。人民日報が伝えた。
外貨準備の大幅な減少をどのように見るべきか?人民銀行の報道官は8日、この問題について、「外貨準備高に影響を及ぼす要素は多く、人民銀行による外国為替市場での操作、外貨準備投資資産の価格変動などもこれに含まれる。また、外貨準備はドルを基準に管理されているため、他通貨の対ドルレートの変動が、外貨準備高の変化に影響を及ぼす可能性もある。このほか、国際通貨基金(IMF)の外貨準備の定義では、外貨準備が『海外進出』支援などに活用された場合、外貨準備として計上されなくなる。これらの点から、外貨準備の変動は様々な要素が総合的に働いた結果と言える」と指摘した。
外貨準備の8月の変動に影響を及ぼした主な要素は次の3点。
(1)人民銀行が外国為替市場で操作を行い、市場に流動性を提供した。
(2)外貨準備委託貸付事業が8月に一部の資金を引き出した。