フォーラムに出席したタイ中央銀行幹部は「中国とタイの取引に米ドルを使う必要はない。自国通貨か人民元で決済し、顧客の利便性向上を図るべきだ」と指摘する。「タイ市場は発展途上にあり、製品もサービスも今後益々発展する。中国国外でも人民元による取引が盛んに行われ、タイ政府も人民元決済を推進している。」と強調。2011年12月には、人民元とタイバーツの銀行間市場地域取引が雲南省の昆明市で正式に始まった。タイでの人民元決済規模は、他の通貨と比べてそれほど大きくないが、人民元を使用する割合は上昇し続けているという。
カンボジア中央銀行総裁は、地域経済の減速が一部の国の通貨変動を招いていると指摘。しかし、成長スタイルの転換を通じて経済のモデル転換に効果的に対応できるとし、リスク分散に向け「我々は人民元を準備通貨の1つとすべきだ」と強調した。ここ25年間に渡り、世界の準備通貨の4分の3は先進国が保有、発展途上国の保有率は4分の1にとどまっていたが、今後は変わる可能性がある。外貨準備で発展途上国の通貨の占める割合はさらに大きくなるとし、「準備通貨に人民元のような新たな通貨を加えることが望ましい」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年9月21日