■中欧国際貨物列車「義新欧」、中国の県級都市とスペインを結ぶ
「義新欧」第1号列車は2014年11月、始点の浙江省・義烏市を出発し、1万キロメートル以上離れたスペインのマドリードへ走り出した。世界最長の貨物鉄道が正式に開通。シルクロード沿線の国々にとって、新たな鉄道物流ルートが誕生した。
「義新欧」鉄道は全長1万3000キロメートルに上り、8カ国を経由している。中国製の輸出品を満載した列車は、長旅を経てマドリードに辿り着く。スペインの企業家からは熱い期待が寄せられた。マドリード駅で列車を迎えたアナ・パストール勧業大臣は到着セレモニーで、「義新欧は希望の列車だ」と称えた。マドリードのアナ・ボテリャ市長(当時)も、「義新欧は中国とスペインの両国に経済的利益をもたらし、その開通でスペインの地政的重要性が一層高まった。いまのスペインは、欧州とアフリカの懸け橋だけでなく、アジアと欧州、中国と欧州の懸け橋にもなった」と述べた。
「義新欧」の市場運営責任者で、義烏市天盟実業投資有限公司の馮旭斌・董事長は記者取材に対し、「中国は内需拡大やサービス業の発展に力を入れている。消費財、食品、サービスの分野でスペイン企業は豊富な経験を持つ。中国の経済成長モデルの転換が進むなか、スペインにも多くのビジネスチャンスが訪れる」と指摘した。