世界を見渡すと、金利の市場化実現にはひとつのプロセスを経ることが必要となっている。米国のような先進国でも、金利の完全自由化が実現したのは1980年代になってからだ。
李波司長は、今回の改革に至る20年で、中国の貸出金利市場化は100%、預金金利市場化も90%実現していたと分析する。この時期の改革発表については、条件が備わり、金融機関、企業、住民が市場化された金利に適応できる環境が整ったためだと指摘。特に、現在は金利が低下サイクルに入っているため、改革の好機といえる。利下げとの同時発表については、金利の市場化当初に起きやすい金利の上昇を抑えることが可能となる。そのため、この好機を捉えて「要の一歩」を踏み出したとしている。
今回の預金金利の上限撤廃は、一般市民や企業にどう影響するのか?