年末が近づくなか、アジアインフラ投資銀行(AIIB)と新開発銀行(BRICS銀行)がスケジュール通りに運営を開始できるかどうかに注目が集まっている。最新情報によると、2行はともに運営開始に向けて着々と準備を進めており、第1弾の投融資案件についても検討が始まったという。
「われわれは来年初めから正式に運営を開始したい。いまは非常に重要な時期だ――」。BRICS銀行のウラジーミル・ カズベコフ副総裁が28日に北京で開かれた「多元的な投融資体制の構築、アジア太平洋地域の相互連結の促進」をテーマとするシンポジウムの席上で、こう語った。カズベコフ氏によると、今年末または来年初めに各国による資本金の払い込みが完了次第、運営を開始する。すでに一部の国から融資の打診を受けており、来年4月にも第1弾の投融資案件が確定する見通し。
初の投融資案件について、カズベコフ氏は、「グリーン・省エネルギープロジェクトが望ましい」」と語った。BRICS銀行は今年7月に上海で設立。足元で職員は20人あまりにとどまっているが、100人まで増員する計画だ。2018年には新オフィスへの移転も予定されている。