KIAを扱う東風汽車総経理の朱福寿氏は、「日系メーカーが今年になって急激に成長したのは、三大日系ブランドが商品投入にかなり力を入れてきたからだ。ほとんど成長が望めない環境のなかで急速な成長を遂げた。しかし我々のKIAは前代未聞の苦境に陥っている」と話す。
タイプ別で見ると、韓国系SUVの1~9月の販売台数は1%の小幅増加だった。しかし韓国系車の主力はセダンであり、乗用車販売台数の4分の3以上を占める。韓国系車の大幅減少はセダンが要因だ。1~9月、韓国系セダンは前年同期比で15.6%の減少だった。一方、日系車の成長要因はSUVにある。1~9月の販売台数は前年同期比で24.2%増加した。
現代のセダンのうち最も人気の高いElantraは9月、1万9709台を販売、全国セダン販売台数で7位だった。日産のシルフィとトヨタのカローラは、それぞれ3万28台で3位、2万1487台で5位だった。KIAのセダンで1万を超えたのはK2のみで、1万2360台だった。
SUVの需要が高まっていることに乗じて日系車が猛烈に攻めたとき、韓国系SUVはなんら優位性を発揮することができず、主力SUVは減少に転じた。セダンは言うに及ばない。1つや2つの車種だけに頼るのでは、ブランド全体の販売台数を上向かせることはできない。しかしこれはできの悪い兄弟のつばぜりあいにも見え、ややちっぽけな場所での戦いにも思える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年10月31日