(3)重要部品の国産化がまだなのはなぜ?
このたびオフラインしたC919に使用されたエンジンは、米仏合弁のCFMインターナショナルが開発製造したLEAP-1Cエンジンだ。中国科学院(科学アカデミー)の曹春暁院士は、「国産化のカギは材料とエンジンの国産化にある。だが現在の状況から考えて、短時間での達成は難しい。国は材料方面の研究製造プロジェクトを多数計画し、現在多くのプロジェクトが進行中だ」と話す。
中国航空工業集団公司傘下の電気機械メーカーの王堅会長は、「C919の『後続者』となる国産ワイドボディ旅客機『C929』は現在、重要技術の研究の段階に入った。さきに公表された情報によると、C929には国産エンジンが採用され、対抗機となるのはボーイング『777』とみられる」と明かす。
(4)国産機の安全性は大丈夫?
中国商用飛機公司のC919総設計士の呉光輝さんは、「飛行機というものは空を飛べば必ず危険がある。おまけに中国人は初めてこのような航空機をうち出したのだ。将来の運航への投入には一連の挑戦が横たわる可能性があるが、私には自信がある」と説明する。
また呉さんは、「この自信は蓄積からきたものだ。現在、ボーイングとエアバスの航空機部品の多くはメイド・イン・チャイナだ。08年のスタートから現在まで約7年の時間を経過し、C919プロジェクトの過程で私たちは大量の設計、計算、テストを十分過ぎるほど行ってきた。私はぜひともこの飛行機の乗客第1号になりたい」と話す。