日本を選んだのは、円安基調が続いている上、故郷の山東省に近く、不動産価格の上昇も見込めるためだという。「自分の卵を全部1つの籠に入れたがる人間はいない。いろいろな籠から選べるなら、信頼できる籠を選ぶはずだ」と牛氏は語った。
中国政府系ファンドの中国投資有限責任公司(CIC)は今年1月、米投資会社ラサール・インベストメント・マネージメントと共に、目黒雅叙園を約12億米ドルで取得した。目黒雅叙園は結婚式場・ホテル・オフィスビルなどの複合施設。
ラサールの日本法人買収部門責任者である奥村邦彦氏は、目黒雅叙園のオフィスビルは既に満室で「賃料もじわじわと上がる傾向が見えている」と指摘。「長期的に非常に安定的なキャッシュフローを生み出す案件だと思って買った」と話す。