中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)で、「第13次五カ年計画(2016~20年、十三五)の発展目標が明らかになった。中国が目指している「小康社会」の全面的実現は大詰めの段階を迎える。「小康社会」の全面的実現は、「全面的」がポイントだ。これを成し遂げるためには、各地域の協調的な発展を図らなければならない。
この認識は五中全会でも強調されている。会議公報で、「小康社会」の全面的実現に向け、協調的な発展を堅持することで、発展余地を広げ、発展の持続力を強化する必要があると指摘。また、協調的な発展の達成について、◇生産要素の秩序ある自由な移動、◇一つの地域に集中する主要機能の効果的な抑制、◇基本公共サービスの均等化、◇環境負荷の合理化--の4つの課題を示し、その実現を求めた。
この4つの課題をいかに理解すべきか。今後の方向性を的確に示していると同時に、地域の協調的な発展と「小康社会」の全面的実現で直面している問題点も明示されている。