買収に意欲的な中国保険大手・安邦保険グループに、新たな動きがあった。同社は10日、1株26.8ドルで米中堅生保フィデリティ・アンド・ギャランティー・ライフを買収すると発表した。後者の発行済み株式数が5840万株に達することから、今回の買収額は約15億7000万ドルに上ると見られる。
中国企業が米国の生保を買収するのはこれが初。今回の買収はさらに、米国の監督管理機関の許可を受ける必要があり、来年第2四半期に完了する見通し。安邦保険は米国事業を開拓する。
フィデリティ・アンド・ギャランティー・ライフは1959年創業で、2013年12月にNY証券取引所で上場した。50州の保険商品取扱免許を持ち、主に年金、生命保険サービスを提供している。同社の2014年の固定金利型年金保険市場のシェアは全米6位で、経営状況は良好。安邦保険は中国保険業界の総合グループの一つで、損害保険、生命保険、健康保険、資産管理、保険販売、保険マネジメントなどの各種事業を展開している。資産総額は8000億元。