ツイッターやスナップチャットだけで、1400万ドルのニューヨークのマンションを販売することを想像してみるといい。高級不動産業者「Douglas Elliman」のマネージャーは、それを成し遂げた。と言うのは、あまり正確ではないかもしれない。彼女は中国で最も流行しているメッセージアプリを使い、取引を行った。彼女は頻繁にこれを利用しており、しかも利用しているのは彼女だけではない。彼女は、「私は住宅の平面図をアップし、素晴らしい新築住宅で場所もいいと宣伝する。そうすると、購入希望者が現れる」と語った。米ビジネスインサイダーが11月16日に伝えた。
中国の微信(WeChat)は、一般的なアプリを隙間なく結びつけたようなサービスに発展している。ユーザーは映画を鑑賞し、タクシーを呼び、画像を共有し、衣料品を購入し、ゲームをプレイし、さらにはローンまで申請できる。微信は最近、不動産売買の場になった。正確に言えば、微信は中国の購入者と米国の仲介業者を結びつけた。米国の不動産にとって、外国人の最大の購入者は中国人で、しかも中国人は別の国の人よりも高い値段でも購入したがる。
微信のユーザー数は6億5000万人に上り、その大多数が中国人だ。このユーザー数は米国の人口の2倍以上に達する。ニューヨークの不動産業者のマネージャーである王京さんは、「私は微信に毎月100ドルを支払っている。私のすべての中国人客は、微信で連絡してくる。500万ドルの住宅を販売しており、微信だけで中国の購入者と連絡した」と話す。
業界関係者によると、微信は中国人消費者の日常生活に不可欠の存在だ。微信は至る所に存在し、中国人消費者の移動行為に深い変化をもたらしている。中国東部の沿岸部からならば、航空機に乗ってもニューヨークまで約15時間かかる。不動産投資を検討する中国の購入者にとって、これは微信で住宅を購入する十分な理由だ。
しかしこれには信頼の問題が残されている。一度も会ったことのない人から数百万ドルの不動産を購入するとは、軽率に思える。しかし「Douglas Elliman」のマネージャーのようなユーザーは、微信を個人ブログとしており、画像を投稿し、グルメ・衣料品・化粧品・生活について記録している。ニューヨークの不動産業者で働く職員は、「彼らは私が誰かを知っている。生の人間であることをアピールし、初めて商売が成立する。私は微信を通じ、400万ドルの不動産を販売したことがある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月17日