中国国家統計局は12日、鉱工業生産(付加価値ベース)、消費、固定資産投資、不動産開発投資などの月次統計を発表した。主な経済指標はいずれも安定している。固定資産投資の伸び率は10月から横ばい。鉱工業生産は小幅に回復し、小売売上高は強含み傾向を維持している。
交通銀行の連平・チーフエコノミストは、11月の経済指標が10月に比べ顕著に好転しており、中国経済が安定に向かう兆しが表れていると指摘。「第4四半期の消費は安定かつ比較的速い成長を達成し、12月の投資は横ばい、または11月からさらに改善することが見込める。投資の安定、消費の加速、輸出の改善で、第4四半期のGDP(国内総生産)は7%前後の成長率を達成できる」との予想を示した。
小売売上高、全国の投資伸び率、鉱工業生産などの重要経済指標から、中国経済の好転する兆しがうかがえる。11月の鉱工業生産(一定規模以上企業)は前年同期比で実質6.2%増、前月比で0.58%増と、伸び率は10月をそれぞれ0.6ポイント、0.12ポイント上回った。