「新状態」(ニューノーマル)時代に突入するなか、15~16年の中国の経済成長は合理的なレンジで推移し、雇用、物価は安定する。経済がハードランディングすることはない。足元で中国経済に下押し圧力がかかり、16年には積極的な財政政策を強化する必要がある。◇成長の安定化と利益の向上に重点を置き、需要の拡大において財政政策の直接な役割を果たす、◇政府投資を適度に拡大し、インフラ投資面で財政資金の誘導性、民間投資への波及効果を発揮する、◇財政赤字を適度に拡大する、◇新たな地方税体系を構築し、地方の財政源・税収源を拡大する、◇地方政府債の借り換えを進め、リスク防止に努める--と提案している。
経済成長の下押し圧力に対応するため、16年には金融政策の構造的な緩和基調を継続し、銀行貸付・社会融資規模の合理的な伸びを維持すべきと提言。実体経済の発展と構造調整を促す金融改革の推進を通じ、政策金利の誘導的な役割を高め、資金調達コストの市場的な価格設定メカニズムの形成を加速させる。また、人民元為替レート形成メカニズムの確立を促し、クロスボーダー資金移動への効率的な監督・管理体制と整える。多層的な資本市場の発展を推進し、健全かつ秩序的な資本市場を構築する。金融構造、金融資源の配置の合理化を前進させ、金融機関のガバナンス改革、マクロ健全性の観点からの規制・監督の充実、システム的な金融リスクの防止に努める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月17日