中国財政部は12日、財政部国際財金合作司の現任司長・楊少林氏が世界銀行の初代常務副総裁兼最高総務責任者(CAO)に就任すると発表した。
世界銀行は米東部時間の11日に今回の人事を公表。副総裁兼CAOは世界銀行グループの新設ポスト。世界銀行の組織戦略、予算、リスク管理、汚職防止、職員職業倫理、情報化などの業務を統括。楊少林氏の任命は16年2月29日から発効する。
楊少林氏は現在、財政部国際財金合作司の司長を務めている。アジアインフラ投資銀行(AIIB)、新開発銀行(BRICS銀行)などの設立を含め、中国と国際金融機関との経済・金融協力業務に携わってきた。これまではアジア開発銀行中国副執行取締役、財政部国際司副司長、財政部対外経済交流弁公室主任、世界銀行中国執行取締役などを歴任し、国際発展協力の関連政策や、世界銀行など多国間開発金融機関の業務運営に精通している。
世界銀行のプレスリリースによると、楊少林氏は国際人材コンサルティング会社の専門的な選考や、世界銀行選考委員会の公開面接などを経て最終的に選ばれた。AIIBの設立で同氏が重要な役割を果たしたことも評価されている。