中国商務部と湾岸協力会議(GCC)は19日、双方が自由貿易協定(FTA)交渉を17日に再開したことを共同で発表した。今後は交渉を加速し、2016年中の合意を目指すとしている。商務部が公式サイトで21日に伝えた。
発表によると、双方は19日に貨物貿易に関する交渉をほぼ完了。2月後半の次回交渉で、中国-GCCのFTA締結を目指す。
商務部の高虎城部長は取材に対して、GCC6カ国(バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・サウジアラビア)は中国にとって最大の原油輸入先だと指摘。世界第2の建設工事労働市場かつ建設市場であり、中国はGCC6カ国の8番目の貿易相手国でもある。双方は近年、経済、文化、外交、エネルギー、科学技術などの各分野で関係を深めてきた。中国とGCCは2004年にFTA交渉を開始。2009年には貨物貿易全体の約97%について市場参入問題で合意。しかし、国際市場など環境の変化もあり、GCCは17の国と地域を対象に進めていたFTA交渉を全て停止した。