また、ゲイツ氏は、「教育面の成果から中国は技術面で一定の優位性を持ち、様々な分野で科学技術の発展を推進する意欲も強い。中国は人的資源に優れ、人材を輩出している。技術イノベーションにおいて起業できる良い環境を作りだし、多くの専門人材が情報技術、バイオテクノロジ、ロボットなどの分野で企業を立ち上げている。世界の第4次産業革命で中国が重要な役割を果たすだろう」と語った。
ゲイツ氏はここ数年、健康や今後の成長分野でのイノベーション事業に注力している。中国清華大学とビル&メリンダ・ゲイツ財団は22日、共同で「世界健康薬品研究開発センター」を北京に設立することについて覚書を交わした。「北京に研究開発センターを設立することは財団の発展にとって重要な一里塚であり、中国との重要な協力案件の一つになる」とゲイツ氏は指摘した。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団は中国の機関と協力し、結核、HIV予防・対策などのプロジェクトを展開している。今回のダボス会議でゲイツ氏は、イノベーション分野で財団が投資を強化する意向を示した。取材に対し、財団が段階的に中国での技術イノベーションへの投資を増やしたいと語った。「農業分野で中国が豊富な経験を持ち、財団はすでに中国と複数のプロジェクトで協力している」と話す。また、中国のイノベーションの先行きについて、「中国を信じている。中国は長い目を持ち、勉学の力も強い」と評価した。