ある専門家は「中国人の高級耐久消費財に対する需要は今後も増えるが、その購入先を海外から取り戻すのは極めて重い任務だ」と語る。「国内の小売価格には税金のほか、流通コストや保管料がかかり、さらにメーカーの粗利益も必要になる」ためだ。ニュージーランドの粉ミルクは免税品店の価格であっても海外価格より高いと、ある大学の研究者は話す。
このほか国内における高級品販売店の発展が遅れていることも、海外から消費を取り戻せないことの大きな要因。「免税」を打ち出しても高級品の販売が伸びないということは、国内の高級品販売店が消費者の“消費の高度化”に対応できていないためという。