中国はこれまで世界経済をあまりにも力強くけん引していたため、これに慣れた海外は中国の貢献が少なくなることに不快感を示しているという説がある。これは一理あるようだ。
中国の輸入額は2015年に減少したが、これには物価の重要な影響があった。原油価格だけを取り上げると、輸入額は減少したが、輸入量は増加した。鉄鉱石の状況も類似している。中国は世界一の貿易大国の地位を維持した。そのため中国は世界2位の経済体ではあるが、世界経済の成長への寄与度で米国以上をキープした。
中国の経済成長率はやや低下したが、世界の10年弱に渡るさまざまな「低下」の圧力のうち、最も健全的な低下となった。中国の減速には、排出削減などのプラスの影響が含まれ、ウォール・ストリートの極端な金融取引により悪影響が波及するという、米国で頻繁に生じている問題とは異なる。
「誰が誰の足を引っ張ったか」にこだわっても、建設的な議論にはならない。中国政府の高官のうち、この問題に力を浪費した人はいない。中国の輿論においても、世界経済の低迷の「ルートマップ」を研究する人は少ない。21世紀の世界は全体的であり、各主要経済体は世界の成長のため積極的に貢献するべきだ。「ただ乗りした」と他国を批判したり、「足を引っ張られた」と恨み言をいうべきではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月15日