商業用ドローン製造への事業転換は「賭け」とも言える。しかし、こうした企業は中国でもっとも急速に成長している分野に舵を切れた。中国製造業の成長率は年間7%だが、無人飛行機や関連設備の伸び率はその4倍に相当する。謝さんの工場では、製造過程のオートメーション化に関するメーカーからの打診も相次いでいるという。オートメーション化の推進で高い利益が見込める新たな成長分野も生み出されている。謝さんによれば、昨年のロボットシステムの売上高が200%以上の増加を達成した。
一方で、適時に経営戦略を転換できなかった企業は窮地に陥っている。謝さんの工場から20キロ離れた場所にある携帯端末のOEMメーカーは昨年のクリスマスに突如倒産した。謝さんは、「自分の工場が昨年、中国政府からスマート製造モデル企業に指定された。モデル企業という肩書で受注をさらに増やせるかもしれない。どんな窮地でも、生き残る企業はある。窮地が更なる成長のスタートにもなる」と誇らしげに語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月16日