中国海関総署(税関)が発表した最新の統計によると、中国の16年1月の貿易総額(人民元建て)は前年同期比9.8%減の1兆8800億元。うち輸出は6.6%減の1兆1400億元、輸入は14.4%減の7375億4000万元。貿易黒字は4062億元と、前年同期を12.2%上回った。
海関総署の分析によれば、中国の対EU、米国、日本、東南アジア諸国連合(アセアン)貿易額がそろって縮小。うち最大の貿易相手であるEUとの貿易額は9.9%減の2903億3000万元。このほか、◇対米貿易額は9.9%減の2698億9000万元、◇対アセアン貿易額は10.8%減の2342億5000万元、◇対日貿易額は6%減の1315億4000万元--。総じてみれば、1月の貿易額の大幅減は軟調な外需を示している。
宗良氏は、世界経済が低位で推移しているのに加え、米国が昨年末に利上げに踏み切ったことも影響していると分析。利上げは予想ほどの効果が得られず、さらに量的緩和に依存してきた世界経済に異変をもたらした。世界の金融市場に衝撃を与え、各国の株式市場が下落。これもやがて米国の景気回復に水を差す。「世界経済や金融市場が弱まっているが、それでかえって全体的に良好な状態を維持している中国経済の強さを目立たせている」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月17日