また、「シェンゲン協定」の崩壊はEU以外の国にも打撃を与え、向こう10年で中国に950億ユーロ、米国に910億ユーロの損失をもたらすとの見方を示した。
さらに、最悪のシナリオとして、国境検査の再開にともなう企業コスト増は1%に留まらず、3%まで膨らむ可能性も挙げている。
移民問題に揺れる欧州で、複数の「シェンゲン協定」締結国がすでに国境検査を再開。シェンゲン圏の崩壊は事実上、すでに始まっている。
フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの5カ国は1985年6月14日、ルクセンブルクのシェンゲンで協定を締結。参加国の間で国境検査を廃止し、参加国の身分証明書またはビザを持参する渡航者は自由に移動できる。現時点で「シェンゲン協定」に参加する国は26カ国を数え、うちEU加盟国は22カ国、非EU加盟国は4カ国となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月23日