シャープは中国台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業による買収案受け入れを決めた。海外企業による日本の技術系企業の買収案件としては過去最大規模となる。複数のメディアが25日に報じた。
ロイター通信は消息筋の話として、鴻海がシャープに6500億円以上を出資すると報じた。シャープの取締役会は全会一致で買収案受け入れを決定した。
シャープが買収を受け入れるまで、鴻海の創業者の郭台銘氏はシャープに5年間も「アプローチ」していた。郭氏は、韓国のサムスンなど競合他社からアップルの注文を勝ち取る最良の方法は、シャープの買収だと考えた。シャープはiPhoneのタッチパネルの3大サプライヤーだ。
中国香港柏栄国際貿易有限公司の責任者は、「シャープは部品生産の技術を持つ。鴻海はアップルからの受注を巡り、サムスンなどの競合他社と競争できる。鴻海はアップルに対して、より強い価格決定権を持てる」と指摘した。
買収案受け入れ後、シャープの株価は4%、鴻海の株価は3.9%上昇した。