人民銀による今回の預金準備率引き下げは、マネタリーベースが減少する中で講じた対策とみられている。恒豊銀行の胡海峰CBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)は、「米国が利上げサイクルに入り、人民元安の進行で資本の流出が加速している。中央銀行の外国為替資金残高は3カ月連続で減少。その規模も大きく、3カ月合計で1兆6000億元にも達している。こうしたマクロ環境が中国のマネタリーベースの不足を招いた」と分析。招商証券の試算によれば、預金準備率の引き下げで約6000億元の流動性が供給されるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月1日