スイスのヨハン・シュナイダー=アマン大統領は9日、上海市で開かれた「中国・スイスイノベーションフォーラム」に出席した際、中国の製造業が以前の低コストモデルからイノベーション重視に変わったと述べた。中国でイノベーションを試みる若者の台頭に伴い、中国のイノベーターが未来の技術を生み出す中心的存在になると予想。中国経済の先行きをポジティブに見ており、中国からの投資がスイス企業に活力をもたらすとの見解を示した。
アマン大統領は、企業の活力、金融によるイノベーション支援、2つのシステムを併用する教育システムが、スイスのイノベーションに競争力をもたらしていると指摘。中国の新世代もイノベーションで成果を上げるなか、両国のイノベーション戦略パートナーシップは、これをベースに新たな発展を遂げるとの見方を示した。
また、スイスの国内資源と市場が相対的に限られているため、企業がイノベーションを通じて自社の競争力を向上させる必要があると説明。スイスがイノベーション国家の一つと称えられていることに触れ、その成功の秘訣として、企業による積極的なイノベーションへの取り組み、企業家のチャレンジ精神、スイス国家科学基金会などの基金支援、「徒弟制度」の職業教育システムを挙げた。