アリババ傘下の螞蟻金融服務集団(以下、同社)が擁するオンライン決済サービス「支付宝(アリペイ)」が、欧州に進出中だ。世界最大の決済・金融技術大会「Money 2020」が、コペンハーゲンで開催された。世界最大の決済・生活サービスである支付宝は、海外メディアの注目点になった。同大会で発表された情報によると、中国人観光客は今夏より、英国、ドイツ、フランス、イタリアで同サービスによる決済が可能になる。
消息筋によると、同社は決済サービス以外にも、海外を旅行する中国人客に衣食住などモバイル生活サービスを提供する。
モバイル技術により、支付宝は中国人ユーザーの欧州における具体的な位置を特定し、付近の飲食店や商店の割引情報と観光地情報を伝える。ユーザーはまた、別のユーザーの商店と観光地に対する評価を見ることができる。ユーザーが決済する際に、店側はその携帯電話のコードをスキャンする。こうすることで中国人客の海外での旅行の体験が改善され、欧州の各店舗に中国人客とつながるチャンスをもたらす。
モバイル決済技術の急成長に伴い、グーグル、アップル、フェイスブックなどほぼすべてのIT大手が近年、自国のモバイル決済サービスに力を注いでいる。しかし支付宝はすでに、モバイル決済の発展の枠を超越したようだ。
同社の金融サービス事業部担当者の彭翼捷氏は9日、Money 2020の演説で「世界の生活サービスとの連結」を強調した上で、「当社が交渉中の提携先には、金融機関、外食店、コンサートホールが含まれる。商店は支付宝を導入することで、中国人消費者の店内における消費の行為と習慣をチェックできる」と話した。
Money 202は世界最高規格の決済・金融技術業界大会で、現在まで5回開催されている。今回は支付宝、グーグル、Visa、HSBC、ペイパル、JPモルガンなど世界のIT・金融大手を集めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月11日