4月21日、6億9500万元の資金が香港証券取引所経由で上海の上場株式を売買する「滬股通」(上海・香港・ストックコネクト)を通じてA株に流入した。ロイターのまとめによると、3月は海外投資家が「滬港通」を通じて181億元(28億米ドル)相当のA株を購入。単月の資金流入額としては、昨年8月以来最大となった。
昨年12月以降、QFII(適格海外機関投資家)制度を通じた海外投資家の総投資枠は810億米ドル前後で安定している。外管局の発表によれば、3月30日時点で、QFII投資枠の累計申請額が809億5100万米ドルだった。
オフショア市場でも中国資本の銘柄が海外投資家に買われている。香港と米国に上場する中国企業の株式を構成銘柄とするMSCI明晟中国指数は、ここ30日で4.5%上昇し、その他のアジア株を上回る運用成績を上げている。また、S&P500指数の上げ幅2.5%をも上回る好成績となっている。
海外機関投資家も、中国株式市場の先行きに明るい見通しを示している。バンクオブアメリカ・メリルリンチは今週、中国本土株の先行きに楽観的な見方を示した。JPモルガンも中国株のレーティングを引き上げた。同社のAdrian Mowaストラテジストはリポートで、中国の外貨準備が安定に向かうに連れ、景気変動による圧力は和らぐと指摘。また、中国のリスクプレミアムも低下し、MSCI中国指数に反映されると予想。格付けを引き上げた理由としては、サービス業を中心とする「新経済」の1株当たり利益が伸びていること、低位株やA株が安定に向かっていることなどを挙げた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月22日