ロシア・ザルビノ港の衛星写真
中国に協力関係の構築における誠意を示すため、ロシアが好意的な判断を下した。ロシア極東開発省はこのほど、ロシア国内の一部で敷設する鉄道に、ロシア独自の軌間ではなく、中国が使用する国際標準軌間を採用することを提案した。
報道によると、敷設を計画するのは、中国東北部の琿春市とロシアの沿海辺境地域にあるザルビノ港を結ぶ鉄道。中国産業海外発展協会の副秘書長を務める何振偉氏は、統一軌間の採用が輸送時間の短縮、輸送コストの引き下げ、両国間の貿易加速につながるとの見方を示した。
中国を走る鉄道の軌間は1435ミリメートルの国際標準軌間で、西欧、中欧、米国、カナダなどが同様の軌間を使用。一方、ロシアなどは、1520ミリメートルの独自軌間を採用している。
琿春とザルビノを結ぶ鉄道を敷設する際にまず課題となるのは軌間だろう。両国の国境を跨る鉄道は中国が管理するため、中国の機関車は滞りなく運行することができる。ロシア極東開発省は、「この鉄道路線は『沿海辺境地域-2号』交通網の一部として琿春とザルビノを結ぶ」と説明した。