日本側は来年初めに16億円を投じ、北京市内に200床規模のベッド数を持つ病院を設立する。人工透析用のベッドを50~100床程度備える予定で、1日400人の外来を見込む。透析以外の一般治療も手掛ける。
5~7年かけて上海や大連など中国国内に9拠点を設ける。各病院では重症化を防ぐ食事指導や高コレステロールの人など患者予備軍の予防も担う。10病院で年間500億円ほど(約29億元)の売り上げを見込む。
各病院では指導役となる医師や看護師に日本人が就く。政府の健康・医療戦略推進本部や、官民の医療輸出を支援する「メディカル・エクセレンス・ジャパン」が全国の病院と調整し、指導スタッフを送る。
中国は近年、食事の欧米化などで糖尿病患者が1.4億人、予備軍を含めて2.4億人に達したとの試算がある。生活習慣病の治療網が不十分で、中国政府も外資系を含む民間病院の増設を検討していた。