中国の不動産市場の在庫解消は今年1-3月期、予想を上回る好調な滑り出しを見せた。多くの不動産企業は販売額の前年同期からの倍増を実現し、同期の史上最高を更新した。珠海の不動産市場も3月、この在庫解消の流れに後押しされ、急成長を実現した。市内の商品住宅取引件数は6700戸に達し、昨年同期の734戸から812%伸び、月間取引件数の最高記録を更新した。
不動産市場の活発な取引は、不動産市場の在庫解消という中央政府の方針の貫徹を助けるものとなる。業内関係者によると、在庫解消の圧力がない珠海で購入制限の全面停止が続けば、市場需要はますます拡大し、珠海の不動産市場の商品、とりわけ横琴や斗門などの地区の不動産市場の商品の希少価値はさらに際立つ見通しだ。
政策の後押しで不動産市場が急成長
珠海市商品住宅前売・販売専門サイトのデータによると、1-3月期の市内の商品住宅の「網簽」(購入予約された住宅のオンライン公表)件数は1万4131戸で、昨年同期から233.9%増加した。このうち1月は4400戸、2月は3031戸、3月は6700戸で、昨年同月をそれぞれ大きく上回った。珠海不動産市場は昨年も旺盛な取引が行われたが、新築商品住宅の取引件数は約3万2千戸だった。つまり今年1-3月期だけで昨年のほぼ半年の数の取引が行われたことになる。
珠海の不動産市場の人気は、不動産価格の高まりにも直結している。「中国房地産指数系統」(CREIS)による100都市の不動産価格データによると、2月の珠海の新築住宅の平均価格は1平米1万4688元で、前月から4.21%上昇し、伸び幅は全国4位だった。3月の珠海市内の不動産平均価格は1平米1万5861.52元で、珠海の記録を再び更新した。活発な珠海の市場の中でも注目を集めているのが横琴である。珠海市で新たな発展の期待がかかる横琴では、自由貿易区の発足以来、驚くべき速度で建設・発展が進められている。市場全体が上向いていく中、横琴の不動産は、不動産投資者の関心の的となっている。
多元化する顧客層に多様な商品を提供
統計データによると、2015年の珠海の新築商品住宅の取引登録件数は2万9162件で、このうち珠海に戸籍を持たない住民の不動産購入の比率は50.1%に達した。急速に発展する横琴自由貿易区では、顧客層の多元化が際立っている。大陸部や香港、マカオの購入者の人気を集めているだけでなく、インドネシアから見学ツアーが来るなど海外からも注目を集めている。
購入者が多元化する中、デベロッパーは多様な商品を打ち出して顧客の需要を満たそうとしている。横琴不動産市場で最人気の竣工済み物件である「華融琴海湾」を例に取ると、現在は81平米から141平米の10棟が販売されている。このうち寝室2室(両房)の81平米と96平米のタイプは市街地の寝室3室(三房)のタイプよりもゆったりと作られている。また寝室3室の137平米と141平米のタイプは、横琴で勤務するエリートに向けた豪華マンションだ。華融琴海湾で販売されている商品の間取りは、地域内の顧客の要求だけでなく、香港やマカオから居住環境の改善を求めてやってくる顧客の要求を満たすべく設計されており、横琴における顧客層の多元化によるニーズに寄り添ったものと言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月9日