今年3月、世界的に有名なテクノロジー雑誌『WIRED(ワーアード)』の表紙を中国人―小米のCEO雷軍氏―が飾った。そして紙面の下に書かれた―中国を真似する時代が来た―というタイトルが大きな話題を呼んだ。
これまでの長期間、中国のインターネット業界の発展に対する世界の見方は次のようなものだった。「中国のインターネット企業はどれもパクリ屋。アメリカの企業をコピーしたものばかりだ。中国にアメリカ企業が入れないことをいいことに、中国国内だけで神話にされただけである」――と。しかし中国企業の10数年の努力の結果、こうした偏見は徐々に矯正されつつある。大量のインターネットの巨頭を生み出した中国は今や「真似をされる側」に回っている。特に中国と山を隔てたアジアの新興大国インドで、こうした変化が顕著だ。
王超氏は中国インドTMT(ハイテク・メディア・通信)業界メディア・国際投資機関『篤道』のCEOを務める。主な業務は中国インドのインターネット企業の投資や具体的業務におけるマッチングをサポートすることである。「2015年の中頃、インドの起業家から中国の『途虎(自動車修理関連のネット企業)の事業内容を、自動翻訳機を使いながら詳細に調べ上げたレポートが送られてきた。彼らはインドのバンガロールで途虎をコピーした会社を作り、資金調達に成功した」と王氏は語る。インドの起業家によると「我々が真似したのは表面のことだけに過ぎない。我々は中国の同業をもっと深いレベルで理解し、さらに多くの経験と資源を結びつけたい」とのこと。「インドではこうした中国のインターネット企業を真似したいという企業が増え続けている」(王氏)という。