権威筋の情報によると、中国初の国産大型ジェット旅客機「C919」が年内に初飛行を行う見通しだ。早ければ2017年にも技術的な検証作業を終え、正式に引き渡しを始める予定。「経済参考報」が伝えた。
C919の年内初飛行が成功すれば、C919プロジェクトが1つの節目をクリアしたことになる。中国の大型航空機産業の急成長を促すだけでなく、産業群の形成加速にもつながる見込みだ。
2015年11月2日、C919の初号機が中国商用飛機有限責任公司(COMAC)の上海工場でラインオフした。中国商用飛機は2016年の事業計画で、C919の初飛行完了を予定している。中国航空工業集団公司(AVIC)の試験飛行センターに確認したところ、C919は年内に初飛行の予定。中国商用飛機の金壮龍董事長も先ごろ、「想定外の事態が発生しない限り、C919は2016年に初飛行を実施する予定。テスト機は調整作業やテスト装置の設置などを終えており、初飛行完了後は電子機器類や制御・液圧系統の試験のほか、搭載システムの総合試験、静強度試験などを実施する予定」だと述べた。権威筋によると、順調にいけば、C919は早ければ2017年にも技術的な検証作業を終え、正式な引き渡しを始める予定だ。
中国政府は大型航空機をはじめとする航空機産業の発展を非常に重視しており、今後も複数の振興策が打ち出される見込みだ。「経済参考報」が得た情報によると、下半期に発表される予定の「戦略的振興産業『十三五』(第13次5カ年計画、2016~20年)計画」では、「座席数130-200席、客室の通路が1つしかないナローボディー機、高亜音速の中短距離輸送機」と、「座席数250-350席、客室の通路が2本あるワイドボディー機、高亜音速の中遠距離輸送機」を重点的に発展させる計画。このほか、ターボファンエンジンやターボプロップエンジンのリージョナルジェット機、無人機などが航空機製造の重点発展分野となる見込み。