北京の住宅市場は「高級イヤー」を迎えた。高級住宅の成約件数が急増し、一部の商住住宅(オフィス・住居一体型住宅)も高級化が始まっている。特に新築物件の需給バランスの乱れにより、商住住宅は購入制限令から逃れるため、市場に大量供給されている。一部プロジェクトの単価は、1平方メートル当たり7万元に達している。
中原地産研究部の統計データによると、全市高級住宅化の刺激を受け、北京の住宅の平均成約価格は2016年現在510万元に達し、前年比34%増となっている。
需給の乱れ、供給が急増
中原地産研究部の統計データによると、北京の住宅市場の契約済み分譲住宅は6月20日現在2万2095戸に達するが、供給量は1万1062戸のみで、供給1・需要2の割合となっている。この需給バランスの乱れにより、一般住宅は業績アップを目指し、商住住宅は制限令から逃れようとしている。これにより先週(6月13−19日)、北京住宅市場の供給が急増した。
亜豪君岳会の統計データによると、6月第3週(6月13−19日)の北京の分譲住宅(保障性住宅と自己居住用住宅を除く)成約件数は5188戸で、前週比17%増となった。この成約件数は過去8週間で最多で、第2週の増加の流れを引き継いだ。2週間の成約件数は、5月の成約件数を上回った。
亜豪機構の郭毅マーケティングディレクターは、「商住住宅は購入制限を受けず、割安だ。普通住宅市場が『10万元+』の時代に入るなか、商住住宅は自己居住用住宅の購入者、さらには買い替え希望者にとって数少ない選択肢の一つになっている。開発業者も割安なオフィス用物件により業績アップを目指し、資金回収目標を達成しなければならない。そのため商住住宅市場の需要と供給が拡大し、6月の住宅価格も商住住宅のけん引を受け高騰した」と分析した。