レポートは「これらの新興の成長企業に見られる特徴は、市場の変動に強く、経済見通しの不確実が高まっても安定しているという点。同企業群の海外での売上高は2005年から2014年までに率で4倍、金額で9440億ドルまで成長した。また国内景気が変動する中、100社の企業の売上高・利益は安定的に推移した」と分析する。
「これらの企業は外国企業に対するM&Aを通じて、スケール拡大や技術向上、新市場開拓を実現した。例としては、中国化工集団が今年430億ドルでスイスの農薬大手企業を買収したことが挙げられる。同M&Aは中国の農業生産の促進にプラスとなるほか、監督管理が厳格な中国市場をバイオ企業により開放することにつながる」と同レポート。
また「中国企業が外国企業に対するM&Aに習熟してきたといえども、多くの企業は“学習カーブ”に直面している。そのためこうした企業はいかにしてカルチャーの壁を乗り越え、外国企業とのパートーナーシップを築くかを検討している。こうした取り組みが今後の取引の成功に影響を与える」とも指摘。
「中国企業はこれまで海外で資源を探し、それを国内に供給してきた。今後は中国経済の減速に伴い、企業も“海外でいかに稼ぐ”を模索し始めている」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年7月1日