市場のチャンス:中国人消費者向けに生産
総投資額195億元に達する一汽フォルクスワーゲン華北基地がこのほど、天津経済技術開発区で起工した。計画によると、同基地の敷地面積は108.1万平方メートルに達し、操業開始後は乗用車を年間30万台生産する。
ドイツフォルクスワーゲングループの経営理事会メンバーで、フォルクスワーゲン集団(中国)総裁兼CEOのヨーヘム・ハイツマン氏は、「一汽フォルクスワーゲンによる華北基地の建設は、中国の自動車市場に対する我々の自信に基づいている。また双方の25年にわたる協力にも基づいている」と語る。デジタル化や「車聯網」(クルマのインターネット)、新エネルギー車にせよ、自動運転などの科学技術の中長期的な実現にせよ、中国市場では、自動車工業の長期的な先行きに影響する基本的な動因が急速に生まれており、フォルクスワーゲンは、中国市場のチャンスをしっかりとつかもうと努力している。
巨大な中国市場は、グローバル企業が中国の深耕をはかる重要な原因となっている。風力発電大手ヴェスタスのグローバル総裁兼CEOのアンダース・ルネバード氏は、「中国は最も大きく、最も活発な市場であり、先進国の市場と発展途上国の市場の双方の特徴を備えている」と語る。
中国が行った外資参入制限緩和の改革は、外資の中国市場参入により多くのチャンスを提供することとなった。北京は現在、サービス業の開放拡大の総合的な試行を行っており、科学技術サービスとインターネット・情報サービス、文化教育サービス、金融サービス、ビジネス・観光サービス、健康医療サービスの6つの分野を重点として対外開放の推進を強化している。
専門家によると、外資企業の研究開発センターの中国での展開は、中国市場をよりターゲットとしたものとなっている。例えば、アストラゼネカやグラクソ・スミスクラインは、薬物の研究開発の全プロセスを中国で完了させるようになっており、中国市場のニーズは、グローバル製薬企業の最大の研究方向となっている。
外資企業はさらに、観光サービスでも中国市場のシェア獲得に尽力している。上海ディズニーランドは開業したばかり。米ニューヨークに本部のあるNBCユニバーサルはすでに北京と契約を結び、ユニバーサルスタジオ北京を通州に建設することを決定している。同プロジェクトの総投資額は約500億元に達する。フィンランドのロビオ社は、今後4年で中国に9カ所の「アングリーバード」シリーズのテーマパークを建設する計画を発表している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月15日