G20ビジネスサミット(B20)は、G20の枠組みの下でビジネス界を主体とする会合メカニズムであり、9月初頭に行われるG20杭州サミットと同時期に行われる。G20サミットに向けて提言が報告されることになっている。B20のファイナンス促進グループのリーダーである中国人寿保険(集団)のCEOである繆建民氏は「チャイナネット」の取材に対し、今年のB20でのファイナンス促進関連の議論では、G20参加国のビジネス界リーダーたちの広い注目や積極的な参加が見られたと話す。前期工作グループはファイナンスの管理やグリーンファイナンス、インクルーシブファイナンス、国際税収協力などに焦点を絞り、世界の金融業界の知恵の集結を基にしながら、中国のリーダーシップを発揮させつつ、共通認識を広く集め、最終的に政策提言の報告ができあがった。
繆建民氏は、現在、主要先進国の金利の低さは歴史的なもので、ユーロや日本の中央銀行はマイナス金利を実行していると述べる。米FRBの金利も0.25~0.5%の間を維持している。世界は長期にわたる低金利環境にあり、同時に国際政治も揺れ動いている。イギリスのユーロ脱退をめぐる国民投票後の交渉も、世界経済に新たな不確定性をもたらしている。 また同氏によると、B20ファイナンス促進工作グループは、数多くの交渉や検討を通じ、具体的で実行可能な様々な提言を出したという。工作グループはG20参加国政府に対し、貿易の投資・融資環境と中小企業の貸付環境を持続的に改善することを提言する。
さらに同氏は、現在の世界の貿易環境は悪化を続けており、貿易保護主義が再び台頭している。参加国政府は一致協力して、この状況に対応するべきであると述べる。2008年のリーマンショックの際、国ごとに経済政策が異なったことから、国際資本流動や投資収益期待に大きな問題が生じた。今年年初に世界の金融市場が波乱含みだったのも、流動性の問題と関係がある。「流動性の合理的かつ健全な改善と確保は、各国の金融監督部門が重視するものだ」と繆建民氏は述べる。