外国人が中国のインターネット事情と聞いて思い浮かぶのは、「フェイスブックもツイッターもグーグルも繋がらない」ことだろう。米国はこうした規制がネットワークの革新を妨げていると思いたがるようだが、実際には中国はある種、脅威的な方法でこうしたステレオタイプを覆そうとしている。
中国は今や電子商取引(EC)市場で世界をリードするまでに成長している。モルガン・スタンレーは、2018年までに中国EC市場の流通総額は他の国を合わせた総額を上回る規模になると予測。こうした資金力もあり、中国では技術系のスタートアップ企業が新たなビジネスモデルを探っている段階で、ビジネスが成功すれば、世界中の人々の暮らしに影響を与える可能性がある。
専門家らは、中国ではモバイル市場の急速な発展により、各地域でイノベーションの流れが加速していると指摘。一般大衆の小売業というのが中国では目新しいものなので、実店舗とECとはそれほど激しい競争にはならないという。米マッキンゼーの調査によると、中国では中間所得層が拡大しており、米国企業が広告収入に注目しているのと同時に、中国企業はすでにECのパイオニア的存在になっているという。また最近は、動画中継サイトの配信者に視聴者がバーチャルのプレゼントを購入して贈るというのが人気だが、このようにスマホのアプリから「目に見える形で」お金の流れが分かるようになっているという。