下半期に入ってから中国の国有企業改革が全面的に加速している。大企業の再編加速のほか、先般発表された「中央企業(中央政府直轄の国有企業)の構造調整と再編推進に関する指導意見」で国有企業改革のプロセスが新たなピークに向かう見通しが示された。その後に中国国務院は「石油化学産業構造調整・モデルチェンジ促進・収益増に関する指導意見」を改めて発表し、石油化学(石化)産業の構造調整とモデルチェンジ・高度化に向けた取り組み方針を示している。
中国企業改革発展研究会の李錦副会長は『証券日報』記者による取材に対し、石化産業が国民経済の重要な支柱産業として、経済の安定成長や民衆生活の改善などの重要な機能を持つとの見方を示した。ただ、石化産業には過剰な生産能力、不合理な産業分布、自主イノベーション能力の弱さなどの問題があり、産業全体のモデルチェンジ・高度化のペースを厳しく制約していると指摘した。
今回の「意見」で、供給側の構造改革、積極的な市場開拓、イノベーション主導の堅持、成長環境の改善、生産能力の削減、エネルギー消費の縮小、排出削減、脆弱分野の補強、分布調整、安全促進を行い、石化産業の質向上や収益増、モデルチェンジ・高度化、健全な成長を図る必要があるとの見解が示された。