【3】チェーン全体:「象牙の塔」からチェーン全体のイノベーションへ
計画は、「新常態」の下での産業の高度化推進、新たな成長原動力の増強、新たな発展余地の拡大、発展の質と効率の向上に向け、科学技術のイノベーションが主導的役割をどのように発揮するかについて、紙面を割いて詳しく解説している。
李萌・副部長:この計画は時代の特徴を表す。現実離れした「象牙の塔」の中の計画ではなく、科学技術と経済をリンクさせ、中国を「大国」から「強国」へ転換させられるようなイノベーション計画だ。国家の重大戦略を支えることが必要で、重大科学技術プロジェクト、国家実験室、国際大科学計画と大科学プロジェクトが重点課題となる。川上の基礎研究とオリジナルのイノベーションから、中流の技術革新、川下の技術普及と産業化まで、チェーン全体で設計を進める。
【4】新しい空間:特定部分のモデリングから多層的な推進へ
計画は、高度な地域イノベーションの構築により、地域全体の協調的発展を図ると指摘。
吕薇・部長:注目ポイントの1つは、地域イノベーションの強調だ。中国は地域によって発展レベルやイノベーション要素の分布、イノベーション能力の差が大きく、歩調を合わせることが難しい。
【5】広い枠組み:受け身の対応から主体的に世界へ融合へ
計画は、世界のイノベーションネットワークへ全方位的に融合し、世界のイノベーション統治の枠組みに深く参画することを要求。
李萌・副部長:受け身の対応から世界のイノベーションネットワークへの主体的な融合とは、中国のイノベーションに対する自信が強まったことを意味する。中国の多くのイノベーション型企業は海外で研究開発機関を設立している。中国の科学技術イノベーション力の進歩により、世界のイノベーション地図と産業分布、経済の枠組みは大きく変わりつつある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月9日