4、東方の知恵、中国がグローバル・ガバナンス解決方案を提供
G20は多国間の協調・意見交換システムとして、取り上げるテーマが政治、軍事、貿易、安全、エネルギーなどに及ぶ。実質的な成果の取得を目指し、G7時代の薄っぺらな現実味のない話で議論しても決められない状態に陥ることを避けている。参加国の誠実な努力に加え、食い違いのコントロール、大同小異、大局観、現実をみつめて実務を行う能力と知恵が必要だ。
G20杭州サミットのテーマは「創新、活力、連動、包括の世界経済構築」。議論のし易さ、さらには実務のために今回のサミットではメインテーマに加え、イノベーション成長モデル、より効率の良い世界金融ガバナンス、強い国際貿易・投資、包括的な連動式成長という4つの議題を設定した。これは中国人が好む単刀直入な議題設定と言え、まさに開門見山(前置きを省いて単刀直入なさま)だ。
毎年G20サミットの開催前にはコーディネーター会議、財務大臣・中央銀行総裁会議、各種大臣会合、作業部会、関連会議が複数回にわたって開かれる。こうした通例の会議に加えて中国が今年、シンクタンク版G20(T20)、G20ユースサミット(Y20)、ウーマン20(W20)、G20ビジネスサミット(B20)などの大規模な関連活動を通じ、異なる分野、異なる角度からサミットの準備を進めたことで、コンセンサスが行動に転化し、サミット開幕時には水到渠成(条件が整って事が自然に成就すること)となるだろう。
あと3週間ほどでG20杭州サミットは正式に開幕する。世界遺産の西湖が世界30カ国超の首脳を迎え、かねてより「人間天堂(この世の天国)」という美名がある杭州市で、G20サミットの豊富な成果が世界に示されるだろう。我々も括目して待ちたいところだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月10日