20カ国・地域(G20)第11回首脳会議(サミット)が今年9月に中国の浙江省杭州市で開かれる。国内外メディアの大きな注目を集めるなか、国際社会は今回のサミットが広範囲に及ぶコンセンサスをまとめ、世界経済の苦境脱出につながることを期待している。
世界は今、複雑な多くの変化、様々な矛盾の混在、国際秩序の失調、極端な思想の台頭で、経済回復が困難な状況だ。ドイツの『ディ・ヴェルト』が先ごろウェブサイトで報じたところによると、国際決済銀行(BIS)は「債務水準や低成長、融資余地縮小など多重の困難が世界経済の回復を脅かし、世界経済を悪循環に陥れている」との緊急警告を発表した。また、世界銀行(WB)も世界の国内総生産(GDP)について、今年の予想成長率を従来の2.4%から1.9%に引き下げている。
こうした難題に対してG20サミット主催国の中国は新思想、新方案、新措置を打ち出し、世界経済を新たな段階に踏み出させるための十分な知恵と能力を持っている。筆者は、G20サミットが「創新(イノベーション)、活力、連動、包括の世界経済構築」というテーマのもと、実務に重きを置く必要があると考えており、以下のような考え方を提示したい。