バーチャルと現実を結びつけたスマホゲーム「ポケモンGO」がアメリカなどで配信されて以降、世界的なブームが巻き起こっている。ファン層は青少年からサラリーマンまで幅広く、彼らの大半はポケモンGOの本物のファンでる。そうしたなか、海外で暮らす中国人の間で同ゲームをビジネスにつなげようとする動きが広がっている。
カナダのメディアによると、トロントの中国人男性がポケモンGOを使って愛情をつかんだという。自分以外のポケモントレーナーと一緒に遊べる「Pok」というアプリで、ゲームを通して異性との愛情を育んだとのこと。
「Pok」は一種の交流サイトで、自分の簡単な紹介や趣味などを入力すれば、相手と連絡が可能。互いに意気投合すればメールのやりとりなどが楽しめる。同アプリは7月24日に発売されて以降、すでに3万件以上ダウンロードされた。
アメリカでは「ポケモンアメリカマップ」などの攻略アプリも出ている。ログインするとポケストップの場所が色で表示される。ロサンゼルスの自分の店(中華レストラン)がそのポケストップになっていたあるオーナーは、「店が“桜の花びらの降っている”ポケストップ(ポケモンが多くいるとされる)なので大勢のトレーナーが集まってくる。家でも家族全員が遊んでいるし、従業員もポケモンを探し回っている。本業のレストランもポケモンのおかげで大繁盛だ」と話す。客はみんなゲームを通じてこの店に初めて来た人ばかりだという。
ポケストップになっていなくても、商売は可能だ。オーストラリアのある中華レストランでは、珍しいポケモンをゲットした人たちを対象に、食事代の1~3割を割引くという優遇制度を始めた。ゲーマーたちに店に来てもらうためである。
海外に住む中国人はハイテク技術によってもたらされた新しい変化に積極的に対応し、社会の変化や人々のニーズにあわせようと努力している。ほんの小さなゲームでも、中国人の才知が世界中に広がっているといえる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月20日