2015年、中国輸入市場においてアメリカ貨物のシェアはわずか6.5%。EUと韓国を下回っている。レポートは、米中両国の投資協定交渉の推進加速が米国企業の対中輸出に利すると指摘する。
中国国際経済交流センター戦略研究部の副研究員である張茉楠氏は、「中国は現在、モデルチェンジとバージョンアップをしており、新たな供給を増加させ、新たなニーズを作り出す最中にある。このことは、米国経済を引き続き成長させるだけでなく、低迷する世界経済の新たな成長エンジンにもなるに違いない」と述べる。
中国はもう何年も、世界経済の成長の“最大の貢献者”であり続けている。米国を含む世界経済に良い影響を与え続けている。影響とは第一に、世界最大の中間財貿易大国として中国は、部品ニーズや資本ニーズを創りだしている。まさに世界の中間財貿易の中心である。この数年、世界貿易に占める中間財貿易の割合は60%を超えており、中国は主に韓国、ASEAN、EU、日本から大量の部品を輸入している。その後、最終製品は主にアメリカやEUに輸出される。世界のバリューチェーンの分業と合作を深化・推進させているのだ。第二に、国内投資と消費構造のリバランス。中国市場の拡大は、アメリカを代表とする先進国の高級コモディティや技術製品の対中輸出を促進させている。第三に、“一帯一路”を通じた国際的生産能力の合作。世界のインフラ投資の拡大によって世界経済の生産力を高め、資本の減少や技術分配の不備といった問題を解決させている。これは中国経済が主体となって外部ニーズを創造するものだ。
中米両国が同時に経済構造調整を行うための重要なポイントは、両国が今後、世界のエネルギー源構造をよりクリーン、低炭素になるようにバージョンアップを行うこと、そして中米間のインターネットの協力を推進させることである。また、世界のハードウェアとソフトウェアのインフラ投資は発展余地が大いにあり、そこで両国が協力していくことである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月28日