その上で、同銀から借入金はこれまで主に道路に利用してきたが、最近では交通分野全体に用いられるようになったほか、資金の投入先も東部から中西部へとシフトするなど、この30年間で大きく様変わりしたと説明した。
総合交通体系の構築と新シルクロード経済圏構想「一帯一路」の建設推進が加速するなか、「十三五」(第13次5カ年計画、2016~20年)期間も中国の交通運輸業界によるアジア開発銀行などの国際金融機関からの資金借入需要は引き続き増加する見通しで、中国と同銀が交通分野で協力を強化する余地は一段と拡大するものとみられる。
アジア開発銀行東アジア局交通課の高博路課長は、「この30年間で中国は計95件の交通関連事業向けに当行から170億ドルの融資を受けてきたが、これは当行から中国への投資総額の半分を上回る額に相当する」と述べた。