知識は力だ。知識をお金に変えることもできる。微博(中国のツイッター)の有名人にせよ、微信(中国のLINE)のコラムニストにせよ、文章を書くことで1万元以上を稼ぐ「自分メディア」はすでに珍しいことではない。しかし同じ「自分メディア」でもお金を稼ぐ速度は人それぞれ。最も稼ぐ「自分メディア」の多くは、Eコマースに精通している。
微博が先ごろ開催した「V影響力サミット」で発表されたデータが、「自分メディア」の人々を驚愕させた。今年上半期、微博の営業収入は17億400万元だった。一方、「自分メディア」の作者が微博を通じて得た収入は現在までに117億元と、微博の営業収入を遥かに上回った。そのうちEコマース分野の「自分メディア」の収入は108億元。また「自分メディア」が広告を通じて得た収入は4.3億元だった。読者の「称賛」で得られる収入や「有料購読」などの収入も4.7億元に達した。
「自分メディア」時代の儲け方とはどんなものか。状況に常にキャッチアップし続けることだ。微博の王高飛CEOは、「自分メディア」の収入増加はEコマース分野の大流行と切っても切れない関係があると指摘する。今年流行した「生中継」の影響も大きい。
微博で有名人の「Delicious大金」のファンは178万人に達する。彼女は微博の広告バナーを使って自分のタオバオ店の宣伝をした。クリック率は以前行ったタオバオ上でのリンクよりも倍増した。微博のファンが彼女のタオバオ店の売上に7000万元も貢献したのだ。微博の「俊平大魔王」は、ターゲットがビューティー志向の女性だ。この1年でファンを200万人増やした。“ニキビの直し方”や“アレルギーの予防”など細かい問題に答えることで、彼のコミュニティ運営は盛り上がり、マネタイズを果たした。しかし、Eコマース関連の「自分メディア」と比べ、科学技術や人文科学などの知識を伝えるだけの「自分メディア」でのマネタイズは単一的な方法が多く、ほとんどが広告モデルに頼っている。現在流行する「生中継」分野でさえ岐路に立たされている。たしかに単純な「生中継」は人気を博してはいるが、もしマネタイズ方法が見つからなければ、収益を上げることはますます難しくなるだろう。その一方で、企業による「生中継」は急成長している。ビッグデータ分析企業の「易観」が発表した「中国移動生中継市場の専門研究報告2016年」は、「微吼直播」、「展示互動」、「目睹直播」といった「生中継」アプリが急激に利益を上げており、2020年までに中国の商業「生中継」市場は3000億元を突破すると予測している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年10月29日