アイクストロンはドイツの有名半導体装置メーカーだが、近年は赤字経営に陥っている。中国福建宏芯基金(FGC)は今年5月にアイクストロンに対して、TOB(株式公開買い付け)を提示し、7月にTOBを開始した。福建宏芯基金(FGC)の開示情報によると、アイクストロンに対するTOBは今月21日に終了し、すでに発行済み株式65%の対価を支払ったという。
しかしドイツ連邦経済省は、9月初めに出した福建宏芯基金(FGC)によるアイクストロン買収はについて「問題なし」との承認を撤回し、審査をやり直すと発表した。ドイツメディアは、ガブリエル副首相兼経済相が同案を進めているとし、EU以外の投資家による買収を制限するということは、ドイツにとって重要な意義のある企業と見なしているということだ、と報じた。
ドイツ中国商会は26日、「アイクストロン買収案は市場経済の条件の下での正常な企業間行為だ」と指摘。ドイツ経済省のやり方は、「買収案の抵抗力を増す」とし、「政策の予見不可能性と不確実性がドイツの投資環境に悪影響をもたらし、投資家に損失を与える。ドイツ政府の今回の対応は、政府の信頼性にネガティブな影響を与える」との見解を示した。