中国のオンライン旅行サイト大手「携程旅行」(Ctrip.com)の幹部がこのほど発表した内部文書によると、同社は同業の「去哪児」(Qunar.com)と合併し、共同でOTA(オンライン旅行会社)市場を開拓する計画だ。携程旅行はここ1カ月余りのうちに、「旅遊百事通」への戦略的投資、米大手旅行社との戦略的提携を発表したが、それに続く「去哪児」との合併は、オンライン旅行市場の構図を塗り替える大きな出来事となる。
2015年10月末の状況と異なり、携程旅行の去哪児との合併は株式交換にとどまらない。組織や業務の合併を通じて整理統合を進めることで、オンライン旅行市場での自社の優位性を強固なものとする。旅行サイト利用者数の増加と利用効率を向上させ、業界の過剰投資に頼った成長局面を打破するのが狙い。先ごろの携程旅行と旅遊百事通とのオンライン・実店舗での提携も、オンライン旅行会社が自社で大規模な店舗開発を行う効率の悪い手法に取って代わるものだ。携程旅行のこの一連の動きは、OTA業界の発展加速と合理化への必然的な流れだと言える。